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執筆者の写真Kobayashi Kei

時間を表現する

更新日:2019年11月25日

時系列を表すスライドはよく登場します。どのような時間軸で、なにが行われたかが直感的にわかるデザインを考えましょう。


BEFORE

前向き観察研究における、複数の調査のタイミングを示したスライドです。シンプルで余計な情報も少ないですが、パッと見て時間の流れがわかりづらいデザインになっています。



直したい!

  1. 軸の存在がはっきりしていないため、直感的に時系列を表したものとわかりにくい

  2. 区切り線が多く、項目どうしの関係が把握しにくい


AFTER




直した!

  1. 時間軸と検査項目を区別し、メリハリのあるデザインにした

  2. 線の役割を明確にし、検査項目のタイミングをわかりやすくした





解説

1. 軸を明確にする


2次元の表やグラフを作成する場合、それぞれの軸が示している内容をはっきりさせることが大切です。今回のスライドではまず時間軸のみを示し、時系列に沿ったなにかの話をすることを印象付けます。このとき数字を相対的に大きくすることで、必要な情報が目に入りやすいようにもしています。


そこにそれぞれの検査項目の実施を示すアイコンを乗せ、どのタイミングでどの検査を行ったかをシンプルに強調しています。色付きの丸に白い丸を重ねて線でつないだ簡単なアイコンですが、ただの塗りつぶしの丸やチェックマークよりも目を引く形です。

ちなみに元ネタは電車の中に貼ってある停車駅の一覧です。

前回同様、こうした繰り返しのモチーフは整えて並べることが大切です。


2. 線の働き


続いて"線"のデザインについて。線の働きはたくさんありますが、「情報の流れを作る」はその一つです。線を縦に引くか横に引くかで、どの向きに情報を把握すべきかが視覚的にガイドされます。

複数の向きに線を引いたとしても、線の強弱や破線にすることにより、人の脳は自動的に役割を決めようとします

今回のスライドでは横の線を太くし、縦の線を破線にすることで横の流れが自然に意識できるようにしています。


単純なアレンジですが、こうした視覚認知の特性をデザインに利用することで、情報の見やすさは大きく改善します。




※スライドはすべてmicrosoft Powerpoint office 365 Window10 を使用しています

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